毎月、厳念寺にてフードパントリーを開催している「たいとこネット」さんの会報に厳念寺の坊守(久子)が寄稿させていただきました。「たいとこネット」さんはもともと子ども食堂をされていましたが、コロナ禍にともないフードパントリーに切り替えて家族支援を行ってこられました。そのフードパントリーをお手伝いさせていただく中で感じたことを載せていただきました。
フードパントリーが開始され、もうすぐ一年が経たちます。今後も少しでも多くの方にこの活動と現状を知っていただければと思います。以下、掲載された文章です。どうぞお読みください。 【台東区の子育てを支え合うネットワーク~たいとこネット~】 https://taitokonet.sakura.ne.jp/ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
フードパントリーに寄せて
厳念寺坊守 菅原 久子
これで何度目のパントリーだろう。コロナ禍で子ども食堂が停止し、フードパントリーのお手伝いが始まった。さて、たいとこネット代表の石田さんは、利用者の皆さんに一体何をお渡ししているのだろう?
沢山の方々からご寄付いただいた支援物資?勿論そうだ。でも、石田さんは「元気だった?」「よく来てくれたねぇ。」「困ったらすぐに連絡ちょうだいね。」「からだどう?」と目には見えない物資とは違うものを、優しい言葉とともに沢山お渡ししている。
困っていること、悩んでいることなんて、誰にでも気安く言えるもんじゃない。でも、ここでなら話してもいい。どういうわけか話せてしまう。
私も困ったら、誰かに聞いてもらったり、力になってもらいたい。もし私の子どもが困っていたら、誰かに助けてやってほしいし、力になってやってほしい。私の孫、私のひ孫だって同様だ。困った時はSOSを発信できますように。SOSに応えてくれる人に恵まれますように。そして助けてもらったら、助けてあげてほしい。手伝ってもらったら、手伝ってあげてほしい。力になってもらったら、力になってあげてほしい。目には見えないけれど「大切なもの・こと」を循環させる、そんな力を身につけてほしい。
「毎月楽しみなんです。」「また来ます。」「来月もお願いします。」利用者の皆さんのそんな言葉に励まされて、「またね~。」「元気でねぇ。」「来月も待ってるよー。」「ちゃんと連絡してねぇ。」と石田さん・ボランティアの皆さんは元気に帰って行く。
フードパントリーは大切な交流の場所。一方通行ではない。様々な願いや思いが行き交う。この場所がもっと豊かな場所となるように、もっと多くの方々に、どうか勇気を持って加わっていただきたいと切に願う。
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